2004年03月17日(水) 22時54分
青戸病院の2医師と上司、医業停止処分を答申・医道審(日経新聞)
厚生労働省の医道審議会医道分科会は17日、東京慈恵会医大付属青戸病院(東京・葛飾)の腹腔(ふくくう)鏡手術ミス事件で業務上過失致死罪で起訴された執刀医ら医師2人を医業停止2年、起訴されなかった上司の医師を同3カ月の行政処分とするよう坂口力厚労相に答申した。医療過誤について厚労相が医師に報告を命じられるよう法改正の検討も求めた。
医療過誤事件で、有罪判決の確定前に医師の処分を答申するのは初で、手術実施を認めたとされながら起訴猶予となった上司の監督責任も問うのも初めて。執刀医ら2人とともに起訴され、初公判で無罪を主張した医師1人については今回、厚労省が諮問しなかった。上司の処分も含め刑事処分と判断が分かれた格好だ。
処分対象として答申されたのは青戸病院事件の執刀医、斑目旬(38)、患者の主治医だった長谷川太郎(34)の両被告ら。このほか、埼玉医大総合医療センター(埼玉県川越市)の抗がん剤過剰投与事件で、同罪で禁固2年・執行猶予3年が確定した元主治医についても、医業停止3年6カ月の処分を答申した。(22:54)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040318AT1G1703417032004.html