2004年03月17日(水) 07時00分
週刊文春に出版禁止の仮処分命令(日経新聞)
17日発売予定の「週刊文春」について、元外相、田中真紀子衆院議員の長女のプライバシー権を侵害する記事を掲載しているとして、東京地裁が16日、出版禁止の仮処分命令を出したと、長女の代理人である弁護士が同日明らかにした。出版前にプライバシー権の侵害を理由に出版禁止の仮処分命令が出るのは異例。
文芸春秋によると、問題の号は、出版する77万部のうち70万部は東京地裁の命令が出る以前にすでに出荷しているといい、残り7万部についてのみ命令に従い、出荷しない処置をとったという。新聞広告や電車の中づり広告などについては「命令が触れていないので特に対応しない」としている。
また同社社長室の浦谷隆平室長は「記事では(長女の)人権には十分に配慮したが、誠意をもって話し合いを続けたい。しかし言論の制約を意味する今回の決定は暴挙というほかはなく、到底承服できない。決定には異議を申し立てる」とコメントを発表。法的には保全異議の申し立てを行い、認められなければ東京高裁に即時抗告するとしている。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040317AT1G1603216032004.html