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また、〇二年一月の横浜市の事故の前にも、一九九九年六月、広島県で同社製の路線バスの右前輪がはずれた事故をはじめ、九二年から計四十件の脱落事故があった。ところが、同社は本格的な調査を実施せず、ユーザーへの注意喚起もしなかった。
横浜市の事故を調べている神奈川県警は、こうした同社の安全対策の問題点に注目。過失の所在を精査しながら、業務上過失致死容疑での幹部の立件に向けて、詰めの捜査をしている。
横浜市で〇二年一月、母子三人が死傷した事故後、三菱側は国土交通省に「点検整備や使用が適切なら、摩耗して亀裂が入り、破損することはない」と報告。設計上の欠陥の可能性については報告していなかった。
一方で、同社は横浜市の事故直後の〇二年三月から同六月にかけて、市場に出回っていた大型車約五百台を対象に調査。その結果、このうち約三割の大型車で摩耗していないハブに細かな亀裂を発見していた。
この時点で、ハブに設計上の欠陥の可能性が浮かび上がったが、同社がこの事実を国交省に報告したのは、一年九カ月が経過した今週に入ってからだった。
三菱側は十一日の記者会見で「非常に複雑な要因が絡み、時間をかけて追加検証して結論を得た。〇二年の時点では正しい結果が得られなかった」と説明し、リコール隠しの意図がなかったことを強調した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040312/mng_____sya_____014.shtml