2004年03月12日(金) 23時42分
<過去帳>信玄ゆかりの寺の住職が差別的な書き込み(毎日新聞)
長野県佐久市、龍雲寺の宮下孝海(こうかい)住職(56)が92年から、過去帳に「貧乏」「生活保護」など計16件の差別的な書き込みをしていたことが分かった。曹洞宗人権擁護推進本部(東京都)の有田恵宗本部長は12日、長野市で記者会見し、宮下住職に宗教儀礼の自粛を促す厳重注意・勧告を出したと発表し、謝罪した。
同本部によると、過去帳には戒名、死亡年月日、喪主の3点だけを記載する。だが、宮下住職は欄外に「貧乏」「身寄りなし」「生活保護」のほか、お布施の金額や「御布施殆(ほとん)どもらわず」などと書いていた。宮下住職は同本部に「何となく書いた」などと説明したという。
有田本部長は「宗教者として最も尊重すべき死者の宗教的人格権を著しく傷つける行為だ」と話した。
同寺は1312年に創建。戦国時代には武田信玄軍の戦死者を供養し、信玄ゆかりの寺としても知られる。【木村健二】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040313-00000102-mai-soci