2004年03月12日(金) 02時17分

学生情報流用　ＤＭ送る　鹿児島の日通支店　新聞社の依頼もとに（西日本新聞）

　日本通運鹿児島ペリカン・アロー支店（鹿児島市）が、南日本新聞社から依頼を受けた企業ガイドブックの発送データ二百六十四人分を流用し、自社のダイレクトメール（ＤＭ）を作成、百七十六人に配送していたことが十一日、分かった。

　南日本新聞社によると、同社は昨春、鹿児島県内企業の採用計画などを掲載した企業ガイドブックを刊行。同県内外の今春卒業予定の学生千四百四十五人から登録を受け、発送業務を同支店に委託した。名前と住所、電話番号を電子メールで送ったという。

　同支店は同データのうち、支店の担当エリアである鹿児島市と同県喜入町に住む学生に、引っ越し作業請負のＤＭを発送。九日に配達確認の連絡を携帯電話に受けた学生の保護者が「なぜ電話番号を知っているのか」と、同支店に問い合わせるなどして流用が発覚。同支店は未配達の八十八人分を回収した。

　南日本新聞社は、委託の際に、個人情報の目的外利用の厳禁を口頭で伝えたといい、下川和一・広告局長は「あってはならないことで遺憾」と、個人情報管理の社内規定づくりも検討している。

　アロー支店を統括する日通鹿児島支店は「学生や関係先に迷惑をかけ、心からおわびしたい。再発防止へ社員教育を徹底したい」と話している。（西日本新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040312-00000018-nnp-kyu