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2004年03月11日(木) 15時04分

電話代行会社の不正口座密売、名義人は50人以上読売新聞

 電話代行会社「ふれあい友の会」(東京都新宿区)役員、荻村忠明被告(41)(詐欺罪で起訴)らが2000に上る不正口座を密売していた事件で、不正口座の名義人は50人以上いたことが11日、警視庁捜査2課と田園調布署などの調べで分かった。

 荻村被告らは、口コミや新聞広告などで名義人を集め、「口座を売っても犯罪にはならない」などとウソの説明をしていた。名義人の大半は、借金を抱えた人などだったが、中には主婦もいたという。

 捜査2課は同日午後、荻村被告ら3人を詐欺容疑で再逮捕するとともに、新たな口座の名義人として、貴金属販売業荒川敏克被告(55)(同)を詐欺容疑で再逮捕する。

 これまでの調べによると、荻村被告らは、以前は自分たちの名義で口座を開設していたが、借名口座の需要が高まり、2年ほど前から、名義を貸してくれる人を雇っては、口座を作らせて、おれおれ詐欺グループやヤミ金融グループなどに売却していた。

 名義人は、口コミなどのほか、「仕事ができる人を募集する」などという新聞広告を出して集めていたという。荒川被告は、仕事内容が分からないまま友の会に電話をかけ、その時に初めて、口座を開設して報酬をもらえるということを知ったという。

 名義人を雇う際は、メンバーが面接。子供連れで面接に訪れた主婦もいたという。名義人には銀行での対応を細かく記したマニュアルを配布し、経験者を銀行の窓口まで付き添わせることもあった。また、「口座を売っても、法律がないから捕まらない」などと説明された人もいたという。

 名義人が開設した口座数は1人3、40が中心だったが、中には100口座以上を開設したケースもあった。報酬は1口座当たり2万—3万5000円で、捜査2課では、大半がアルバイト感覚で不正口座の開設に協力していたとみている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00000405-yom-soci