2004年03月11日(木) 23時41分
インターネットサービス大手4社、CAN-SPAM法違反でスパム送信者を提訴(MYCOM PC WEB)
America Online(AOL)、Earthlink、Microsoft、Yahoo!が、CAN-SPAM(Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing)法に基づいてスパムメールの送信者を提訴した。米国で最も悪質な大規模スパムメール送信者として知られる人物を含む数百人を対象にしているという。
4社は、カリフォルニア、ジョージア、バージニア、ワシントン州の連邦裁判所で計6件の訴訟を起こした。被告は、いずれも広告目的でありながら、Eメールの内容や送信元を偽っていたり、連絡先や送信拒否手続きの方法を明記せずに大量のEメールを送信していた。
スパムメール規制法は、米国では過去に何度も検討されてきたが、商業的な言論の自由を求める声が根強く、審議止まりを繰り返していた。だが、スパム被害の深刻化に伴い、昨年後半にCAN-SPAM法が例外的なスピードで上下両院を通過、大統領の署名を得て、2004年1月1日に成立した。
CAN-SPAM法は、広告目的のEメールに送信者の連絡先や返信アドレスの明記を義務づけ、詐欺的な内容の広告メールの大量送信を処罰の対象としている。ただし、受信者が受け取り拒否の意志を示すことで以後の送信を差し止められる「オプトアウト」方式を採用しているため、合法的な広告メールの洪水を生み出す可能性を心配する声があった。
ところが、成立から2カ月を経て、CAN-SPAM法はスパムメールの抑制に効果を発揮していない。MX Logicの調査によると、2004年2月に広告目的で大量送信されたEメールのうち、CAN-SPAM法が義務づける情報を記載していたのはわずか3%だった。
このような状況を打破するためにインターネットサービス大手が結束して反スパムの意志を示したのが今回の訴訟である。「CAN-SPAMに基づいて悪質なスパム発信者を追いつめることで、同法が有効であることをはっきりと示す行動になる」とAOLの法律顧問であるRandall Boe副社長は説明する。
(Yoichi Yamashita)
ブッシュ大統領がCAN-SPAM法に署名 - 新年から米全体で施行
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/12/17/17.html
America Online
http://www.aol.com/
Earthlink
http://www.earthlink.net/
Microsoft
http://www.microsoft.com/
Yahoo!
http://www.yahoo.com/
(MYCOM PC WEB)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040312-00000095-myc-sci