2004年03月11日(木) 03時09分
三菱の大型車、タイヤ脱落は欠陥か…社内調査で判明(読売新聞)
三菱自動車工業が製造したトレーラーなどの大型車でタイヤの脱落事故が相次いでいる問題で、現在の製造会社である三菱ふそうトラック・バス(昨年1月に同工業から分社)が社内調査を進めた結果、車軸の回りの「ハブ」という部品の設計上の問題が事故原因になった可能性が高いことが10日、関係者の話で分かった。
三菱側は「ユーザーの整備不良が原因」と説明してきたが、これにより製造者責任が浮上。リコール(無料回収・修理)を出す可能性も出てきた。
ハブは、車軸とタイヤ、ブレーキドラムを接合するための部品で、ボルトとナットでつなぎとめる。三菱側はこれまで、ナットの締め付けが不均等だったり、締め付け過ぎたりしたことが原因となってボルトが折れ、タイヤが脱落したと説明していた。
しかし、三菱ふそうトラック・バスの社内調査の結果、ハブの曲線部の形状や厚さに問題があり、強度が十分ではなかったことが判明。同社は、整備上の問題だけではなく、ハブ自体にもこうした設計上の欠陥があってタイヤ脱落に至ったとの見方を強めており、国土交通省にリコールを届け出るかどうかを検討しているという。
この問題では、三菱のトレーラーやダンプカー、冷凍車などの大型車で約50件のタイヤ脱落が確認されており、一昨年1月には、横浜市瀬谷区で大型トレーラーのタイヤが外れ、歩道を歩いていて直撃を受けた母親と子供の計3人が死傷する事故が発生。神奈川県警の捜査本部が、業務上過失致死傷の疑いで三菱自工本社などを捜索するなど、捜査を進めている。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00000201-yom-soci