2004年03月10日(水) 19時43分
下着販売業者・架空売買契約 名義貸しの140人被害−−大垣などの顧客ら /岐阜(毎日新聞)
◇大垣などの顧客ら1億円
大垣市や北方町など県内に4店舗を持つ、体形の補正をうたった下着を販売している業者が、商品取引のない売買契約書を作成し、多数の顧客が信販会社から身に覚えのない請求を受けていることが分かった。被害者約140人以上、被害額1億円以上になるという。岐阜県弁護士会は9日、被害者相談会を実施し、弁護団を結成することを決めた。
県弁護士会によると、業者は大垣市、瑞穂市、各務原市、北方町で営業していた「アトランティス」「セーラン」「サロン・アニー」「フェラ」。1着40万〜60万円の女性用補正下着の販売やエステティックサロンなどを経営していた。
97年ごろから、下着販売で親しくなった顧客に対し「支払いは会社がするので、絶対迷惑はかけません」と、名義や印鑑を借りて契約書を作成。信販会社から架空の商品購入代金を受け取っていた。今年1月までは信販会社に顧客名で返済をしていたため被害はなかったという。
ところが2月に入って、信販会社の請求書が顧客に届くようになった。400万円の下着セットを購入したケースもあったという。店舗は2月末に閉鎖状態になり、経営者や社員も行方をくらましているという。
この日の被害者相談会には県内の主婦ら約140人が参加。鷲見和人弁護士は「信販会社側から見れば、顧客も名義貸しを了承し加害者の立場となるため、支払いを拒むことは難しいだろう。できれば詐欺などで刑事告発したい」と話している。【式守克史】(毎日新聞)
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