2004年03月10日(水) 02時16分
66万人?顧客情報流出 ジャパネットたかた 通販を自粛(西日本新聞)
長崎県佐世保市の通販業界最大手、ジャパネットたかた(高田明社長)は九日、同社の顧客データが外部に流出していたことが分かったと発表した。同社によると、最悪の場合、一九九八年当時保有していた全国の約六十六万人分のデータすべてが流出していた可能性があるという。同社は盗難の疑いがあるとみて内部調査を進め、告訴を検討している。三洋信販、ヤフーBBなどでも顧客情報流出が表面化しており、企業の情報管理体制があらためて問われている。
同日会見した高田社長は「顧客情報という大切な部分が流出したことは管理不行き届き。お客さまに深くおわびしたい」と陳謝。同日から当面、テレビ、ラジオの自社制作番組とコマーシャルに加え、インターネット上の販売も中止し、通販業務を自粛することを明らかにした。
同社の説明では、今月初め、約百五十人分の顧客名簿が流出していることを外部から指摘された。この名簿は九四年七月から九八年七月の購買履歴がある同一の姓の顧客データ。氏名、性別、住所、郵便番号、生年月日、電話番号が記載されていたが、同社の顧客名簿から生年月日がないものを外すなど、加工された跡があった。
同社は九八年七—十月の間に、当時の約六十六万人分の顧客名簿すべてか一部が流出し、生年月日が明記されていた半数程度が抽出、加工されて出回った可能性があるとみている。
顧客データは本社コンピューターで一括して管理されており、ID(個人識別記号)を知るシステム担当者でないと引き出せない仕組み。このため、内部関係者による犯行の疑いも出ている。
同社は八六年創業。佐世保市を拠点に、テレビショッピングで約40%のシェアを占める通販最大手に急成長。二〇〇三年十二月期の売上高は七百五億円に上る。(西日本新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040310-00000022-nnp-kyu