2004年03月10日(水) 20時52分

北九州市の給食民間委託問題　賛否確認電話、教育長「私が判断」　／北九州（毎日新聞）

　北九州市教委が学校給食の調理を新年度から民間委託する市立小学８校の保護者に委託の賛否を電話で確認した問題で、高野利昭教育長は９日、「私が判断した」と自らの指示だったことを認めた。市議会一般質問で、藤沢加代議員（共産党）の質問に答えた。
　高野教育長は電話での確認に際して「部外秘の『家庭調査票』を基に、教育上必要な連絡をする目的で作られた『児童一覧表』を使った」と説明。「学校運営上の重要施策を緊急に説明するための、教育上必要な連絡。一覧表の使用目的の範囲内」との見解を示した。
　さらに「守秘義務のある職員が電話しており（反対署名をした保護者らの）権利、利益の侵害にはあたらない」「多くの保護者に快く応じてもらったと判断している」とも述べた。
　市教委による電話での賛否確認は２月下旬にあった。委託対象８校のうち、７校で１１００世帯を超す反対署名を集めた保護者有志が同月末「電話番号は緊急連絡用に学校へ出した。個人情報の目的外使用だ」「（電話は）署名結果を覆すのが目的ではないか。保護者が陳情する権利を侵している」などと抗議した。市教委は８校の全保護者３０２４世帯中、連絡がとれた２５３９世帯のうち５２％が「委託賛成」、１０％が「反対」だったとして、今月５日に業者と委託契約を結んだ。【林田雅浩】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040310-00000003-mai-l40