2004年03月10日(水) 22時15分
<家電リサイクル>行方不明の廃家電は9千台 経産省(毎日新聞)
福岡県内の運送会社による廃家電の横流し問題をめぐり、廃家電の回収・運搬を委託したヨドバシカメラとビックカメラの全国の店舗で、製造元のメーカーなどに戻されたことが確認されていない廃家電が約9000台にのぼることが10日、経済産業省と環境省の調査で明らかになった。廃家電の行き先は不明で、経産省では追跡調査を急ぐとともに、両社の行政処分を検討している。
経産省によると、家電リサイクル法が施行された01年4月から昨年12月までの間、ヨドバシカメラで約8300台、ビックカメラで約580台の廃家電が製造業者に引き渡されたことが確認されていない。行方不明になった廃家電を扱った店舗は、横流しされた福岡県内の店舗以外に、ヨドバシカメラが全国17店舗、ビックカメラが同20店舗に及んでおり、両社の管理のずさんさが浮き彫りになった。
経産、環境両省は再発防止に向けて、今月中に主な大規模小売店30社に対し、廃家電の製造業者への引き渡し状況などの緊急調査を行う。また、全国の小売業者には10日付で、消費者がテレビ、冷蔵庫などを小売店に引き取ってもらう際、発行される「家電リサイクル券」の管理や従業員教育の徹底を文書で求めた。
廃家電の横流し問題では、北朝鮮に流れたとの疑惑も出ており、福岡県警などが捜査を進めている。【中村篤志】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00000034-mai-soci