2004年03月08日(月) 14時42分

三洋信販の告訴博多署受理せず　顧客情報流出（西日本新聞）

　消費者金融大手、三洋信販（福岡市）から大量の顧客情報が流出した問題で、同社は八日午後、信用棄損と偽計業務妨害、背任の疑いで、容疑者不詳のまま福岡県警博多署に告訴状を提出。しかし同署は「内部調査が尽くされていない」として受理しなかった。

　同社は同日、二〇〇三年一月以降の不正請求被害が九千万円を超えたことを明らかにした。

　同社の顧客情報流出は今年一月から相次いで発覚。これまでの社内調査によると、情報は顧客データを管理している社内のサーバーシステム二系統から、社内関係者によって持ち出された可能性が高い。八日までに確認できた情報流出は、計七百六十九件。同社は「システム的には、全顧客情報約二百万件の流出も可能だった」（広報）としている。

　同社は当時の社内関係者やサーバーのログ（操作・入出力データの記録）などを調査したが、情報流出に関与した人物は特定できなかった。

　同社顧客には、同社と関係のない人物が借入金の返済を迫る不正請求が激増しており、〇三年以降、同社に寄せられた届け出は二月末時点で一万八千三百一件。うち二百六十六件が実際に金銭をだまし取られており、被害金額合計は九千二百八十二万円に上っている。（西日本新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040308-00000072-nnp-kyu