悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年03月07日(日) 13時25分

コンビニで株購入も 証券仲介業制度、4月からスタート朝日新聞

 証券会社でしか買えなかった株券がコンビニや保険の代理店などでも購入できる証券仲介業制度が4月にスタートする。証券会社と提携したローソンやネット商店街の楽天が参入を表明、準備を進めている。少し遅れて12月からは銀行でも株券の販売が解禁される予定だが、水面下では早くも証券、銀行間の駆け引きが始まっている。

 仲介業制度には、販売チャンネルを拡大して1400兆円といわれる個人金融資産を資本市場に呼び込もうという狙いがある。4月以降は証券会社と契約した会社や個人が窓口になって売買を取り次ぐことができる。

 全都道府県に約7800店舗を展開するローソンは日興コーディアル証券と提携。7月にも店内のマルチメディア端末を通して株券や投資信託、個人向け国債などの販売を始める。個人投資家は中高年が多いだけに、若年層を取り込む切り札になるか、両業界の関心は高い。

 ネット商店街の楽天の狙いも金銭的な余裕のある個人投資家の開拓にある。サイト上に資産運用コーナーを設け、昨年11月に傘下に収めたばかりのDLJディレクトSFG証券に株や投資信託の販売を取り次ぐ。楽天グループの登録者数は2千万件。DLJの顧客口座は15万に過ぎず、膨大な顧客基盤はDLJにも魅力的だ。

 このほか、自動車販売会社や公認会計士、税理士などの参入が進めば、販売チャンネルが一気に広がる。

 一方、銀行の証券仲介業への参入は昨年末に金融審議会が方向性を示したばかりだが、証券各社は早くも社内組織を見直し、銀行との提携を模索し始めた。

 大和証券は3月1日に仲介業務推進課を設置。地銀に制度の説明を始めており「店舗のない空白地域の営業強化につながる」(相沢淳一・営業企画部長)と期待は大きい。地銀との意見交換を進める別の証券会社幹部は「系列証券を持つ大手銀行が株などの商品をそろえれば、地銀も追随せざるを得なくなる」と見る。

 中小企業を顧客とするディー・ブレイン証券は株式公開の支援と募集に重点を置いた代理店を展開する計画だ。出縄良人社長は「融資先が増資すれば融資枠拡大につながる」と地銀・信金との提携を視野に入れる。

 ただ「先行組の様子を見てから考える」(準大手幹部)と慎重派も少なくない。「検討中で具体的なものはない」という最大手の野村証券の動向も関心の的だ。「地銀との提携強化を野村と競ってもむだだが、広がった顧客層にネットの利点を売り込むのも手」(ネット証券首脳)との声も漏れる。

(03/07 13:25)

http://www.asahi.com/business/update/0307/010.html