2004年03月06日(土) 00時17分
オプション取引の積極勧誘、監視委が泉証券の処分勧告(読売新聞)
リスクが大きいうえに複雑な仕組みの金融商品「オプション取引」について、商品知識の不十分な営業社員に積極的に勧誘させ、顧客に多額の損失を出したとして、証券取引等監視委員会は5日、泉証券(東京都中央区)を証券取引法違反(適合性原則違反)で行政処分するよう金融庁に勧告した。
リスクの高い取引などで、会社として不適切な勧誘を行うことを禁じる証取法の「適合性原則違反」を適用するのは初めて。
監視委によると、泉証券は今年度の経営計画として、金融商品「日経225オプション取引」の顧客拡大を会社を挙げて推進することにし、昨年4月以降、全国14店舗で販売してきた。その際、65歳以上の年金生活者に同取引を勧誘しないという社内基準を緩和し、営業社員に高齢者を中心に勧誘させたほか、商品知識が不十分な営業社員が多数いたことを知りながら、販売を推進した。
その結果、取引の仕組みや、損をする危険性を理解しない顧客を相手に、営業社員主導で短期間に取引が繰り返され、監視委が確認しているだけで、半年間で7人の顧客に計約9400万円の損失を与えた。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040305-00000414-yom-soci