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東京電力(勝俣恒久社長)は、同社の原子力発電所の運転や安全に関する内部告発があった場合、原則的にすべての告発内容を、直ちに同社のホームページ上で公開することを決めた。一両日中には運用を開始する予定。告発内容は、公表後に事実関係を調査するが、調査の経過や結果をどう公表するかなど最終的な詰めを行っている。
同社では、一昨年8月に原発の「トラブル隠し」が発覚。福島、新潟両県の全原発17基が停止に追い込まれた。その際、問題発覚のきっかけとなった内部告発が、「調査中」を理由に約2年間、公にされなかったことが明らかになった。福島県では同社に対し、「告発情報を可能な限り公表して欲しい」と要請。東電側も原発立地自治体の住民の安全・安心への配慮から、信ぴょう性が疑わしい案件も含めてまず公開する方向で検討していた。
こうした異例の措置に対し、「公表の仕方次第ではトラブルを招きかねない」(日本経団連)との声も出されている。中野収・法政大教授(コミュニケーション論)は「どういう基準で公表するのかルールを明確にしないと、いい加減な情報が世界中を駆け回る。告発者をどう保護するかも問題だ」と指摘している。