2004年03月05日(金) 00時00分

おれおれ詐欺　今年１億４８００万円被害（朝日新聞・）

　　子どもや孫などを装って現金をだまし取る「おれおれ詐欺」の被害額が今年に入って約１億４８００万円に上っていることが県警捜査２課のまとめで分かった。２月だけでも約９５００万円で月別で過去最多になるなど、多発傾向にある。本当の息子の携帯電話の使用を停止させ、家族が連絡を取れないようにした極めて悪質な事例も発生している。

　　同課によると、１月から２月末までに確認された発生件数は１９２件（うち未遂７９件）。被害額は各１０万〜５００万円だった。２月中だけでも１３０件（同５７件）が発生。昨年５月からの累計では４７２件（同１７６件）で、被害額は計約３億３８００万円にも上っている。

　　昨年と比べ、今年に入って被害者の年齢が低下し、平均年齢は昨年の６６歳から５８歳に下がっている。２０代や３０代の被害者も目立つ。

　　手口も「借金の取り立て役」など複数が関与したり、電話口で泣きじゃくるなど巧妙化した。

　　横浜市内の男性（６４）が２月中旬に被害に遭った際には、本当の息子の携帯電話が事前に通話停止になっていた。男性は息子を装った男から「助けてくれ」という電話を受け、さらに別の男が電話口に出て「息子に金を貸している。金を払わなければ連れて行く」と脅された。

　　男性は指定された銀行口座に現金１２０万円を振り込み、夕方、息子に確認してだまされたことに気づいたという。県警は、男性が電話で確認できないように、電話の男らが息子の生年月日などを調べ、息子を装って電話会社に通話を止めさせたとみて調べている。

　　同課は「不審な電話があったら、電話を切った瞬間に１１０番通報をして欲しい」と呼びかけている。

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http://mytown.asahi.com/kanagawa/news02.asp?kiji=5194