2004年03月04日(木) 21時01分
[トピックス]昨年の犯罪・事故傾向 架空請求などの相談、9500件 /宮崎(毎日新聞)
◇9500件、前年の4倍で過去最高−−窃盗も依然高水準、1万3690件
県内では03年、悪質商法の相談件数が前年(2399件)の約4倍に上る9500件と過去最高だったことが県警のまとめでわかった。02年に急増した刑法犯は1万6389件で前年比1314件減少したが、01年以前に比べると依然として高水準。県警は「防犯に力を入れていきたい」としている。交通事故死者数は87人で、同5人増だった。【関谷俊介】
◇相談件数
内訳は架空請求(5459件)がトップで、ヤミ金融(2696件)、訪問販売(259件)が続いた。
架空請求は身に覚えのない有料インターネットサイト使用料の支払いや、「債権を譲渡された」などとして実際にはない債務の返済を求める手口で、被害件数は約60件1700万円。一方、孫などを装って高齢者に電話し、架空の交通事故示談金などを銀行口座に振り込ませる「オレオレ詐欺」は、33件計約3000万円の被害があった。
県警生活安全企画課は架空債権、オレオレ詐欺に関する防犯用チラシを金融機関などに配って注意を呼びかけているが、今年1月の架空請求の相談件数は既に2445件。はがきによる架空請求(2206件)が増える傾向にあるという。
◇刑法犯
ほとんどが窃盗(1万3690件)で、うち乗り物盗が4794件を占めた。刑法犯全体の件数が減ったのは窃盗の減少(前年比1795件減)が要因で、殺人、放火などの凶悪事件は102件と前年比44件増えた。日向、西都両市であった連続放火事件(計30件)が件数を押し上げたが、検挙人数も77人と同10人増えている。
変死体認知数は前年比131体増の1241体。年々増加傾向にある。60代以上が6割以上を占め、「孤独死」が増えているという。内訳は病死655▽自殺389▽事故死151▽他殺10——などだった。
◇交通事故
前年に比べ増えたものの、死者数は過去10年で3番目に少なかった。半数以上が高齢者で、飲酒運転に絡む死者は6人だった。
今年に入ってからの死者数は20人(1日現在)と前年同期比5人増。4割が65歳以上の高齢者で、乗用車の死者12人の半数がシートベルト非着用だった。発生場所は国・県道の幹線道路が8割を占めた。
県警交通企画課は幹線道路を中心に違反取り締まりを強化するとともに、1人の警察官が1日10人以上の高齢者に声を掛けて交通安全を呼びかける「高齢者1・10作戦」などの対策を進めている。(毎日新聞)
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