2004年03月04日(木) 00時55分
<結婚詐欺>79歳男性をだました55歳女性を逮捕 宇都宮地検(毎日新聞)
宇都宮地検は3日、結婚相手の男性(当時79歳)=栃木県真岡市=の現金や小切手計5000万円分をだまし取るなどしたとして、同県小山市、無職、篠原幸子容疑者(55)を詐欺、窃盗などの疑いで逮捕、起訴した。詐欺罪の一部については、この日が公訴時効(7年)の期限当日だった。
男性(昨年死亡)は97年3月に真岡署に「結婚詐欺に遭った」として告訴、同署は02年に書類送検したが、同地検が今年1月、嫌疑不十分で不起訴処分にした。しかし、宇都宮検察審査会は「金銭を目的に結婚した」として2月25日に不起訴不当と議決、同地検が再捜査していた。男性は篠原被告とその親族を相手取った民事訴訟を起こし、00年12月、婚姻の無効と5000万円の損害賠償を命じる判決が確定している。
起訴状などによると、篠原被告は、この男性と結婚する意思があるかのように装い、97年3月4日、篠原被告の預金口座に結納金名目で現金2000万円を入金させてだまし取った。さらに、婚姻届が出された後の同月11日ごろ、男性方から預金通帳と印鑑を盗み、茨城県内の銀行で現金と小切手計3000万円をだまし取った。
長谷川高章・宇都宮地検次席検事は「最終的に捜査を尽くして起訴できた。被害者に報いることが出来たのではないか。捜査過程を検証して正すべきところは正したい」と話している。【小出洋平】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040304-00000069-mai-soci