2004年03月03日(水) 07時00分
鳥インフルエンザで移動制限、卵の行き場なく困惑広がる(日経新聞)
京都府丹波町で、鶏などの移動が制限された半径30キロ内の養鶏業者は、毎日産み出される卵の行き場が失われ、頭を抱えている。収入がないうえ、餌代はかさみ、スペースも限られる。業者からは「出荷できるようになっても、従来通りの取引ができるのか」と風評被害を心配する声が出ている。
「毎日1万5000個の卵が積み上がる」。鳥インフルエンザが確認された「浅田農産船井農場」から北東約10キロの「内藤養鶏」(京都府日吉町)の内藤洋社長(75)はため息をついた。
作業場では朝採れた卵の箱詰め作業が続くが、既に5万個以上が行く当てもなく段ボールに納められ、高さは3メートルにも。内藤社長は「2週間後、保管する場所がなくなる」と途方に暮れる。
域外への移動制限解除は殺処分などの防疫措置が終了してから28日後。出荷再開は4月以降にずれ込みそうだ。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040303AT1G0202X02032004.html