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船井農場は普段の約10倍の鶏1043羽が死亡した2月20日以降、日ごとに死亡する鶏が増加し大量死が始まったが、匿名電話で同27日に鳥インフルエンザ感染が発覚するまで、府に通報せず出荷を続行。鶏肉や卵、処理後の羽毛などを23府県に流通させた。
農水省は1月、「鳥インフルエンザを常に疑い、否定できない場合は養鶏農場はすぐに届け出るように」と通達。家畜伝染病予防法では、病気に感染したり、似た症状が出ていることに気づいた場合の届け出を義務付けており、違反した所有者には1年以下の懲役、または50万円以下の罰金を定めている。
府警は、浅田社長らが空白の7日間で、鶏の大量死について、どんな認識を持っていたのかを捜査する方針。
一方、浅田社長は2日、感染発覚以来初めて記者会見を行い、「全国の消費者にご迷惑をおかけして大変申し訳ない」と頭を下げた。
冒頭で「言い訳をするつもりはございません」とした浅田社長。
ところが、最大の焦点・感染可能性の把握について聞かれると、「腸炎だと思った。腸炎でもっとたくさん死んだこともある」と釈明。その数秒後には「鳥インフルエンザであってほしくないという希望的観測があった」と本音を見せ、「27日午前9時に府に通報するつもりだったのに…」と不貞腐れた表情で言い訳した。
また、大量死が始まった後の“駆け込み出荷”疑惑には、「言うときますけどね、養鶏業者は鶏が死に始めたら出荷するもの。ちょっと弱ったり、調子の悪い鶏は出すと教わってきた」と報道陣に逆ギレし、開き直ってみせた。
こうした無自覚ぶりに、取引先の加工会社や出荷先からは非難が噴出。同社が出荷した鶏の羽毛から鳥インフルエンザウイルスが検出された香川県の畜産課長は「ふざけるな、土下座して謝れ!」と激怒した。
ZAKZAK 2004/03/03
http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2004_03/1t2004030317.html