2004年03月02日(火) 07時00分
思想・信条で辞退可能に、裁判員法案固まる(日経新聞)
政府は1日、市民が裁判官とともに刑事裁判を審理する裁判員制度についての裁判員法案の内容を固めた。2日の閣議決定を経て今国会に提出する。「自分には人を裁けない」など個人の思想や信条を理由に裁判員を辞退できる条項を盛り込んだ。法案成立から5年の準備期間を置き、制度の実施に移る。
同法案では裁判員の辞退理由に、従来の政府案には盛り込まれていなかった「政令で定めるやむを得ない理由」を追加。政令の内容について政府の司法制度改革推進本部は「人を裁けないという信念の持ち主や、宗教上の理由で裁判員になりたくないなど」と説明している。裁判員の職務が国民の義務という位置づけは変えず、「単に『仕事が忙しい』という理由の辞退はできない」(同)という。
同法案は裁判員の守秘義務違反の罰則を「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」と明記。呼び出しを受けた裁判員候補者や裁判員が正当な理由なく欠席すれば10万円以下の過料とした。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040302AT1G0102K01032004.html