悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年03月01日(月) 00時47分

京都の鶏肉の一部、加工され消費者に 兵庫県が確認ミス朝日新聞

 京都府丹波町の「浅田農産船井農場」の鳥インフルエンザ感染問題で、同農場の鶏を食肉加工していた兵庫県八千代町の「アリノベ八千代工場」から出荷された鶏肉の一部が、京都府内の二つの食肉業者を通じ、京都や大阪などの小売店まで流通していたことが29日、わかった。40余羽分の鶏肉が消費者に販売されたり、飲食店でスープのだしとして使われたりしていた。兵庫県はこれまで「工場で処理された鶏肉は加工業者に流れたが、小売店には出荷されていない」と発表していたが、一転、訂正した。関係府県は「鶏肉を食べて人に感染することは、世界的にも報告されていない」と住民に呼びかけている。

 同県によると、25日に八千代工場で処理された船井農場の鶏は約3200羽で、うち1600羽が神戸市や姫路市など県内の11業者と、京都府と島根県の3業者の計14業者に出荷されていた。当初15業者としたのは、生きた鶏を出荷した愛知県の業者を含めていたという。

 出荷先のうち、京都府内の2業者からは最終的に計11店の食肉小売店などに流通し、大阪府堺市や京都市など7店では一部が売られたり、ラーメンのスープとして使われたりした。うち兵庫県伊丹市の1店については、鶏肉が販売されたかどうかは確認が取れていないという。

 八千代工場で処理された鶏肉をめぐっては、兵庫県は27日午後、出荷先の14業者がある各自治体の担当課に連絡を取って出荷自粛を求めただけで、実際に業者からさらに出荷されたかどうかの確認をしないままだった。28日の井戸敏三知事の会見でも「市場に鶏肉は出回っていない」と発表していた。

 また、県には28日午後に京都市から市場への流通を知らせるファクスが届いていたが、気付かないまま1日近く放置するなど不手際も重なり、事実確認が揺らいでいった。

 危機管理を担当する同県の青砥謙一防災監はこの日の会見で「安全性に問題はないと考えているが、念のため出荷を止めようとしたことができなかったことは残念だ」と述べた。(02/29 22:38)

http://www.asahi.com/national/update/0229/016.html