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2004年02月28日(土) 00時22分

生きた鶏1万5千羽出荷 京都の鳥インフルエンザ問題朝日新聞

 京都府丹波町の採卵養鶏場「浅田農産船井農場」で鶏が大量死し、鳥インフルエンザの疑いがある問題で、この農場からは大量死が続いているさなかにも、生きたままの鶏1万5000羽以上が出荷されていたことがわかった。また、27日夕までに死んだ鶏は、農場にいた約19万羽のうち、約2万8000羽に達した。鶏の死亡は20日と26日に急激に増え、敷地にある10棟の鶏舎のうち、2棟に集中している。府は農場の関係者から事情を聴き、農林水産省と連絡を取りながら感染経路や原因の解明を進める。

 府によると、船井農場で死んだ鶏は18日101羽、19日118羽と100羽台だったが、20日になって1043羽に急増。その後、1000〜2000羽台で推移したが、26日に7000羽に急増した。死んだ鶏のほとんどは隣接する2棟に集中しており、府は近くこの2棟を消毒する。

 府は27日、船井農場の従業員23人の健康調査をした。半径30キロ以内にある府内の養鶏農家38戸のうち、連絡の取れた35戸に電話で聞き取り調査をしたところ、いずれも異状は確認されなかったという。

 養鶏場を経営する浅田農産(本社・兵庫県姫路市)や府によると、船井農場では1日15、16万個の卵を出荷している。20日以降は兵庫県の14社と京都府内の1社に出荷され、一部は消費者が購入したとみられる。鶏は25、26の両日のみ、1万5532羽が生きたまま兵庫県内の食鳥処理業者に出荷された。一部は処理されてこの業者の冷蔵庫に保管され、一部は兵庫のほか、愛知、島根、京都各府県の加工施設に出荷された。船井農場が回収を進めるなどしている。また、うち5600羽は生きたまま愛知県豊橋市の民間処理場に送られた。

 一方、死んだ鶏は、鶏舎の中に放置された状態となっている。船井農場は28日以降、敷地内に穴を掘り、埋める予定。

 死んだ鶏のウイルスを調べている府中央家畜保健衛生所によると、早ければ28日中にも、高病原性鳥インフルエンザに感染していたかどうかが判明する可能性がある。ウイルスがどんな型かは、動物衛生研究所(茨城県つくば市)で調査する。(02/27 22:57)

http://www.asahi.com/national/update/0227/039.html