2004年02月27日(金) 19時35分
<兵庫・京都>店や消費者に波紋広がる(朝日放送)
京都府などは、大量の鶏が死んだ養鶏場から半径30キロのエリアの養鶏農家に対し、鶏や卵の移動自粛を求めました。しかし影響は京都だけでは収まりません。
兵庫県下では、宝塚市や三田市から氷上町、青垣町まで5つの市と11の町の農家に県が移動自粛を要請しており、また大阪府下でも豊能町、能勢町と茨木市内の10ヵ所・2万8000羽が対象になっています。まさに関西一円への影響が避けられない事態となり、消費者からは「やっぱり不安ですね、近くだしね」「今までは九州だったから京都は近いってことでかなり不安」「お店では気をつけて、表示している店を選ぶ」といった不安の声が上がっていました。
神戸市のコープ神戸では、すべての店舗で浅田農産の卵を扱っているため、京都府からの要請を受け、船井農場出荷分の卵を自主回収しました。「加熱をすれば人体に影響がない」と言われていることを踏まえ、コープ神戸では午前中から対応を協議していましたが、消費者への不安が広がる恐れを考慮し、回収に踏み切りました。コープ神戸では、すでに販売した卵の返品も受け付けることにしています。
京都の食の台所・錦市場でも、京都産の卵を敬遠する動きが広がっています。市場の中には、丹波町から半径30キロ以内にある別の養鶏場から卵を入荷している店があり、店主は今後の営業に不安を募らせています。店主らは「いろいろと心配して、『大丈夫ですか』って(消費者から)聞かれますけど」「(影響は)そりゃあるわね〜。これから収入あれへんし、シャッター閉めなしゃあない」といった声が聞かれました。
地鶏の生産量日本一を誇り、「阿波尾鶏」というブランドに力を入れてきた徳島県では、保健所の職員ら出席し、対策会議が開かれました。大阪や兵庫など周辺の自治体でも、対応に追われています。また、京都と隣接する滋賀県では、卵や鶏の移動自粛範囲には入っていませんが、消費者の不安を取り除くため、県内の養鶏場への緊急の立ち入り調査が行なわれました。(朝日放送)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040227-00000006-abc-kin