2004年02月27日(金) 21時00分
山城の養鶏業者はダブルパンチ 安全確認や対策に追われる(京都新聞)
京都府丹波町の養鶏場で鳥インフルエンザウイルス反応が確認されたことを受け、山城地方でも27日、養鶏業者や学校現場などで安全の確認や今後の対策に追われた。
府中央家畜保健衛生所(城陽市寺田)は同日、管轄する京都市と山城地方で、ウイルスに感染した鶏がいないかどうか調査する方針を固めた。
京都市と山城地方では、養鶏業者が43戸あり、鶏は29万1000羽飼育されている。このほか、学校なども含めると約600戸で鶏を飼育しており、同衛生所は早急に調査班を構成して、すべての鶏を対象に近日中にも調査を始めるという。
一方、養鶏業者も終日対応に慌しかった。
宇治市東笠取のあすなろ鶏園は「朝から家畜保健衛生所に情報を求めたり、鶏舎の消毒に追われている」といい、山城養鶏生産組合(城陽市寺田)も「毎日鶏舎の消毒をしているが、今後は回数を増やす。自主的にニワトリの検査もしたい」と話していた。
精華町南稲八妻で養鶏場を営む大崎国平さん(70)は「直接買いに来てくれるお客さんは、新鮮で安全と信頼してくれている」というが、「鶏卵の偽装表示事件の時は、大阪の得意先が『京都の卵はいらん』と返品に来た。取引先でも鶏肉の売れ行きは悪く、取引量が減っている」と話す。
山城教育局によると、山城地域の小学校の給食で、鳥インフルエンザが発生した丹波町の農場の卵を利用しているケースはない、という。今後は「鶏卵や鶏肉について食材として通常通り利用する。普段から十分な加熱殺菌をするよう指導している」としている。(京都新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040227-00000140-kyt-l26