2004年02月27日(金) 21時19分
<ヤフーBB>451万人分の顧客情報流出を確認 処分も発表(毎日新聞)
ブロードバンドサービス「ヤフーBB」の460万人分の顧客情報が流出し、運営する「ソフトバンク」が現金を要求された恐喝未遂事件で、ソフトバンクグループの孫正義代表が27日、東京都内で記者会見し、流出情報のうち計451万7039人分が同社の顧客情報と一致したことを明らかにした。流出した個人情報が同社から漏えいしたことを認めたことで、史上最大規模の大量の個人情報が流出したことが確定した。
会見では、責任をとって来月から孫代表が自らの報酬の半額を6カ月間カットし、運営会社「ソフトバンクBB」の宮内謙・副社長ら2人の報酬を3カ月間30%カットするなどの処分も発表した。孫代表は「お客様や関係者に迷惑をかけ、心からおわびします」と謝罪した。
同社は、おわびとして会員全員(1月末で約380万人)に500円相当の金券を郵送するとともに、無料でメールアドレスの変更に応じる。
孫代表によると、逮捕されたヤフーBB代理店副社長、湯浅輝昭容疑者(61)が渡したDVD(デジタル多用途ディスク)などには約460万人分、別の恐喝未遂事件で逮捕された木全泰之容疑者(31)の自宅から押収されたフロッピーディスクには56万6000人分のデータが記録されていた。
同社の照合作業の結果、それぞれ444万7751人分と55万6611人分が実際の顧客情報と分かった。両容疑者の顧客情報には重複するデータもあったという。
流出したのは、ヤフーBBの加入者と手続き中の人のほか、無料キャンペーンで申し込んだ人や解約した人の顧客情報。データは(1)住所(2)氏名(3)電話番号(4)申し込み時のメールアドレス(5)ヤフーのメールアドレスとID(6)申し込み日——で、クレジットカードなどの信用情報は含まれていなかった。流出経路は分かっていないという。
警視庁捜査1課はソフトバンク関係者が情報漏えいにかかわった可能性があるとみて、データベースの接続権限者を中心に捜査を進めている。【川辺康広、鈴木泰広】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040228-00000081-mai-soci