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大手運送会社・西濃運輸（岐阜県大垣市）が、兵庫県社会保険診療報酬支払基金（神戸市中央区）から預かった審査済みの診療報酬明細書（レセプト）計４６７２件を紛失していたことが２３日、分かった。４０都道府県にある２９２０医療機関で受診した人たちのレセプトで、患者名、病歴、保険証書の番号などの個人情報が載っていた。同基金は昨年１２月１５日、兵庫県警に紛失届を出した。
西濃運輸によると、昨年１２月９日午後２時ごろ、社員がレセプトの入った段ボール箱を同基金から預かり、配送方面別に仕分けして神戸支店（神戸市東灘区）の倉庫に保管。翌朝８時ごろ、配送用トラックに積み込もうとして紛失に気づいたという。
社会保険診療報酬支払基金（本部・東京）によると、箱には伊藤ハム健康保険組合（神戸市灘区）の全国の加入者らが受診した１１月分のレセプト４５３６件と、再審査分１３６件が入っていた。レセプトは同社の健保組合へ届けられる予定だった。
紛失分は保険の支払額に換算すると約４２００万円分にのぼり、「こんなに多額の紛失は初めて」（同基金）という。紛失分は医療機関に再発行を依頼し、ほとんどが事務手続きを終えた。
西濃運輸広報課は「荷物の発見に全力を尽くしている。関係者にはご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ない」と話した。(02/24 08:28)