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国内最大手のインターネット接続サービス「ヤフーBB」の加入者情報が大量に流出していることが24日、明らかになった。
加入者情報が記録されたDVD(デジタル多用途ディスク)をネタにソフトバンク側から現金を脅し取ろうとしたとして、警視庁捜査1課に恐喝未遂容疑で逮捕された男は、「知人の会社役員らを通じてDVDを入手した」などと供述しているという。逮捕前には、海外ルートでの情報入手を周囲にほのめかしており、捜査の進展によっては、ソフトバンク側の情報管理のあり方も問題となりそうだ。
捜査1課の調べなどによると、湯浅輝昭容疑者(61)は今年1月21日、東京都内のホテルで、ソフトバンク・グループ企業の役員と接触し、「加入者情報が流出している」と切り出した。手には住所、氏名、電子メールアドレスなどが印刷された約140人分の加入者リストを持っていた。
「システム上の欠陥が原因で流出したらしい」。湯浅容疑者はそう説明すると、そのシステムを修復するための事業資金などの名目で、数十億円を出資してほしいと要求したという。
関係者によると、湯浅容疑者は、千代田区内に本社を置くコンサルタント会社の副社長。一方で、ヤフーBBのインターネット回線を使用した電話サービス「BBフォン」の利用者獲得を北海道函館市内で行っていたという。
しかし、システムエンジニアやコンピュータープログラマーなどの経験はないという。また、ソフトバンク側とは、この事業を通じてしか接点はなく、関係者は「湯浅容疑者本人が、インターネットを通じて情報を盗み出したり、ソフトバンク関係企業から名簿などを持ち出したとは考えられない」と言う。
一方、湯浅容疑者は調べに対し、東京都内の知人の会社役員らを通じて加入者情報を入手したことを認めているが、この知人がどこから入手したかは不明。湯浅容疑者は逮捕前、中国、台湾、ミャンマーなどの国や地域を挙げ、「海外からの不正アクセスで持ち出されたデータだった」とも周囲に話していたという。
ソフトバンク側は、湯浅容疑者が関連会社の役員と接触した2日後の今年1月23日、242人分の加入者情報が流出していたことを公表した。今月上旬の読売新聞の取材に、「現時点では242件以外は確認されていない」と回答し、不正アクセスの可能性や流出ルートについては「あらゆる可能性について現在調査中」としていた。