2004年02月22日(日) 02時14分

福岡県警巡査が女児連れ去り、略取容疑で逮捕（読売新聞）

　佐賀県警捜査１課と鳥栖署は２１日、同県鳥栖市で小学校低学年の女児を車で連れ去ったとして、福岡県警大牟田署地域課巡査、富田啓之（ひろゆき）容疑者（２４）（福岡県大牟田市浄真町）を未成年者略取の疑いで逮捕した。

　富田容疑者は「身に覚えがない」などと容疑を否認しているという。

　調べによると、富田容疑者は２０日午後４時１５分ごろ、１人で下校中の鳥栖市内の女児を無理やり抱きかかえて自分の乗用車に乗せ、約４０分間、市内を連れ回した疑い。連れ去り現場は女児の自宅から約２００メートルの場所で、そこから約２キロ離れた所で女児を解放した。路上を泣きながら歩いている女児を近所の男性が見つけ、１１０番した。女児にけがはなかった。

　連れ去りを目撃した人が覚えていた車のナンバーや色から富田容疑者が浮かび、佐賀県警は２１日午前、任意同行を求めた。

　富田容疑者は鳥栖市に隣接する佐賀県基山（きやま）町の出身。１９９８年３月、同県内の高校を卒業後、コンビニエンスストアのアルバイト店員などを経て、２００２年１０月に福岡県警に採用された。警察学校卒業後の２００３年７月から大牟田署に配属され、大牟田市内の勝立（かつだち）交番に勤務していた。同署の独身寮住まい。

　福岡県警によると、富田容疑者は２０日朝まで交番に勤務、同日午前は大牟田署で開かれた密漁取り締まりの研修を受けた。午後からは、事前の申請通り、基山町の実家に戻るとして休暇を取ったという。

　鳥栖市では昨年１１月４日にも、別の低学年女児が下校途中、見知らぬ男に似た色の車で連れ去られ、約１時間後に解放される事件が起きている。富田容疑者はこの日も非番で、実家に帰る申請をしており、佐賀県警で関連を調べている。

　◆未成年者略取＝刑法２２４条は、未成年者を無理やり連れ去る行為に対し、懲役３月以上５年以下の罰則を定めている。連れ去りの手段として、被害者をだました場合は、同じ条文に規定されている未成年者誘拐罪が適用される。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040221-00000112-yom-soci