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【安心価格だったが…】
11日の牛丼販売終了前後からインターネット上のオークションに続々と出品され始めたのが、同社が一般家庭向けに販売している冷凍レトルト食品「吉野家 牛丼の具」。並盛(135グラム)のパックの中には牛肉、玉ネギ、秘伝のタレなどの具が入り、パックごと熱湯に入れ約5分で、ご飯にかけてできあがり。
吉野家の広報担当者は「店舗がない地域向けの商品で、ほぼ同じ味が家庭で再現できる。多くは生協さんに卸しているが、先月末に在庫が切れ、現在は販売を休止している」と説明する。
首都圏の生協をまとめるコープネット事業連合は「うちも1月末に在庫が切れた。もう10年来取り扱う人気商品なのでこちらも対応に苦慮している。売り切れる直前にはいつもの倍近い『駆け込み需要』があった」という。同連合では最後まで並4袋880円、大盛2袋498円という“安心価格”で販売していた。
【プレミアムも】
だが、ネットオークションでは、その「牛丼の具」がプレミアものに。オークション愛好家は「当初は6食(並5、大盛1)入ったセット1箱を1ダース(72食分)まとめて売ったり、1箱ずつバラで40セット売るなど、業者の横流しとみられる出品が相次いだ。それでもバンバン入札があった」とフィーバーぶりを語る。
72食分は5万5000円(牛丼一杯あたり764円)で、バラのケースでは1箱5250円(同875円)で40セット全部が売れてしまったという。
愛好家は「牛丼店を始めるワケでもないのに、一人で72食買い込むとは不自然。冷凍食品ゆえ賞味期限が製造から約1年と長いので、さらなる価格上昇を狙って転売するのだろう」と「牛丼の具」がマネーゲームの対象となる可能性を指摘する。
【関連商品も続々】
オークション最大手のヤフーオークションで検索すると、現在も約100点の「牛丼の具」がBSE(狂牛病)騒動以前の数倍の値で販売中だ。
このほか「吉野家制服6点セット」(落札額7250円)や「♪吉野家のエプロンです。御賞味ください」と裸のギャルが試着したエプロン(同1000円)など、モーなんでもアリの状態。
吉野家広報担当者は、制服などのグッズ流出については「あらまぁ、そんなことがあったんですか。まあこれだけ人がいれば、心ない人もいるということです」と、ちょっとションボリして語った。
ZAKZAK 2004/02/21
http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2004_02/1t2004022101.html