2004年02月20日(金) 03時15分

独禁法課徴金２倍に、公取委が方針（読売新聞）

　公正取引委員会は１９日、今国会提出を目指す独占禁止法改正案の焦点となっている課徴金引き上げ幅について、現行（違反対象の取引で得た売上高の６％）の２倍程度に引き上げ、累犯などの場合、さらに最大５割増しにする方針を固めた。与党や経済団体などに非公式に提示し、法案提出に向け調整を急いでいる。

　課徴金制度は、企業が違法行為で得たもうけを没収するという趣旨で設けられた。１９７７年の制定当時の企業の売上高に対する利益の平均的な割合などから、現行課徴金の水準が定められた。改正案では、不当利益の没収という意味に加え、制裁金を上乗せする考え方も加えるため、引き上げが図られる。

　課徴金引き上げにより、「独禁法違反を割に合わないものにする」（竹島一彦公取委委員長）ことが改正の主な目的となっている。しかし、経済界は「引き上げで不当利得の範囲を超えれば、刑事罰との二重処罰にあたる」などと反発している。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040220-00000101-yom-bus_all