2004年02月18日(水) 02時23分
宿泊拒否のホテル廃業へ 恵楓園に中傷電話 偏見の根深さ浮き彫り(西日本新聞)
【熊本】 ハンセン病宿泊拒否事件を起こした南小国町の温泉ホテル「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」の廃業宣言から一夜明けた十七日、国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(合志町)には「ホテルを廃業に追い込んだのは療養所だ」と中傷する電話などが相次ぎ、偏見の根深さをあらためて浮き彫りにした。
この日、菊池恵楓園入所者自治会に寄せられた電話は十数件。ほとんどが「お前たちがホテルを廃業に追い込んだ」という中傷や無言電話だが、中には入所者を激励する内容も数件あった。同自治会の太田明会長(60)は「誤解を解くため誠心誠意応対したい」と語った。
県にも「ホテル従業員を路頭に迷わせる気か」などと、県の行政処分方針を批判する電話が十件以上。潮谷義子知事は「(ひぼう中傷など)二次被害に入所者が巻き込まれるというのはあってはならない」と語った。
一方、ホテルを経営する化粧品会社「アイスター」(東京)広報室は「ホテル廃業について自治会に説明する予定はない」として、詳しい説明を避けている。(西日本新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040218-00000007-nnp-l43