2004年02月16日(月) 18時28分

＜集団提訴＞盗難通帳不正引き出しの被害者　５億円超返還求め（毎日新聞）

　盗難通帳を使って不正に預金を引き出された全国の被害者約１００人が１６日、「十分な本人確認を怠った」として、大手都市銀行など４４金融機関に総額約５億４３００万円の返還を求め、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌など１１地裁に集団提訴した。被害対策弁護団によると、集団提訴は０２年９月以降５回目で、原告数は約２００人、被害額は約１２億円に達した。

　弁護団の野間啓弁護士によると、訴えられたのは東京三菱、ＵＦＪ、みずほ、三井住友、りそなの各都銀や信託銀行、地銀、信金、労働金庫など。最も大きい被害額は約３０００万円。北海道と東北でも初めて被害者が訴えを起こした。

　東京都内で提訴後に会見した原告らは「銀行の対応には納得がいかず、全額を返還してほしい」「被害がなくなるよう対策を考えてもらいたい」などと訴えた。

　訴えられた金融機関は今回の提訴分も併せて計６９。郵便局は被害弁済に応じるケースが多く、訴訟の対象にはなっていない。【木戸哲】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040217-00000021-mai-soci