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千葉市稲毛区の男性(22)が中学生だった96年、糖尿病性の昏睡(こんすい)状態になった際、千葉県こども病院(千葉市緑区)の医師の対応や治療が不適切だったため、両手足がまひするなどの障害が残ったとして、男性と両親が病院を運営する県を相手取り、5億4000万円余りの損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、千葉地裁であった。小磯武男裁判長は「医師が適切な治療をしていれば後遺障害は避けられた」と述べ、計約1億8872万円を支払うよう県に命じた。
判決によると、14歳だった男性は96年4月、腹痛や嘔吐(おうと)が続いたため、受診した別の診療所で、こども病院の医師を紹介された。母親は同月28日から29日にかけて電話で3回、病院に男性の容体を告げたが、対応した医師は「もう少し様子を見るように」と指示した。
男性は29日午後、体温が低下した。救急車でこども病院に運ばれ、高度の代謝失調状態と診断された。同日夕には、呼吸停止となり、緊急蘇生術が施された。千葉市は同年8月、糖尿病による両手足の機能の全廃などと認定した。
千葉県は「判決の内容を十分検討して対応したい」としている。
(02/16 21:55)