2004年02月13日(金) 00時00分
医療過誤訴訟 医師会に550万円賠償命令(朝日新聞・)
取手市の病院で98年、埼玉県行田市の男性(当時61)が投薬治療後に死亡した問題があり、男性の遺族が病院を経営する取手市医師会に約4577万円の損害賠償を請求した訴訟の判決が12日、水戸地裁土浦支部であった。川島貴志郎裁判長は「適切な治療を受ける機会を奪われた」などとして、医師会に慰謝料など計550万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は98年8月、せきで呼吸困難に陥り、救急車で取手北相馬保健医療センター医師会病院に搬送された。
担当医はぜんそくによる発作と診断し、気管支拡張剤などを投与。男性は間もなく呼吸停止となり、転院先の千葉県柏市の病院で翌日死亡した。
裁判では、呼吸困難の原因や医師の処置の適切性、死亡との因果関係などが争点になった。川島裁判長は、原因や死因は特定できず、死亡との因果関係は立証できないとしたが、「薬を投与後も呼吸困難の状態にある患者の病態について、医師が(血圧や心拍数、呼吸数などの)チェックをしなかったのは不適切」とした。
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http://mytown.asahi.com/ibaraki/news02.asp?kiji=7010
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