2004年02月13日(金) 00時00分
不整脈治療医療ミス訴訟9700万円賠償判決(朝日新聞・)
不整脈治療の際に血栓を防止する処置を怠ったため、脳の動脈が詰まって左半身に後遺症が残ったとして、須賀川市の男性(49)が、同市丸田の須賀川病院を運営する医療法人平心会(津田達徳理事長)に約1億3700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決公判が12日、地裁郡山支部であった。宍戸充裁判長は「病院には血栓を防止する注意義務があった」として、約9700万円の賠償を命じる判決を下した。
訴えによると、男性は97年8月12日、同病院で不整脈の一種である心房細動の症状があると診断された。同26日に不整脈を抑える製剤を投与され、不整脈は消失した。しかし、不整脈が原因で生じる血栓の防止に有効な「ワーファリン」という製剤は投与されなかったため、血栓が出来て脳の動脈をふさぐ脳塞栓症を起こした。男性は左半身まひの後遺症が残った。
判決は、欧米の治療例などをひきながら、「心房細動の治療には血栓の防止が必要不可欠。(治療を行った)97年8月ごろには、ワーファリンの投与を検討するのが医学的知見として広く知られていた」と認定した。
判決について、医療法人平心会の津田理事長は「判決内容を聞いていないのでコメントできない」としている。
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http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=5412
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