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関係者によると、同社は顧客への貸し付けのうち、返済の滞った不良債権を「フジックス信用保証」(新宿区、解散)など子会社に売却。債権額と売却額の差額を貸し倒れ損失として税務申告した。
しかし、東京国税局が〇一年から〇二年にかけて税務調査したところ、フジックス社の業務は武富士に委託されており、不良債権は売却後も武富士の管理下に置かれていたことが分かった。同国税局は売却を仮装行為と認定し、損金と認められないと判断した。
フジックス社の本社は武富士本社に置かれ、役員は武富士の役員と社員が兼務していた。〇二年九月に武富士に合併されて解散した。
武富士の先月の発表によると、〇四年三月期の経常利益は前年同期比27%減の千三百三十九億円の見通し。〇三年十二月末の営業貸付金残高は一兆六千二百九十七億円で、貸倒引当金残高は同年三月末比35・1%増の千七百二十四億円。
武富士は昨年十二月、フリーライター宅盗聴事件で、電気通信事業法違反の罪で前会長武井保雄被告(74)とともに法人としても起訴された。武富士広報部は「昨年末、本社が家宅捜索を受けるなどしており、取材に応じられる状態にない」としている。
消費者金融の貸付金処理をめぐっては一昨年、「GEコンシューマー・クレジット」(旧レイク、大阪市)が、延滞債権を返済不能になる前に損金として経費計上したなどとして、大阪国税局から約十六億円の申告漏れを指摘されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040213/mng_____sya_____007.shtml