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2004年02月13日(金) 07時04分

消費税総額4月から表示義務化 スーパー対応に苦慮 東北河北新報

 消費税の総額表示が4月から義務化されるのを前に、消費者に身近な東北のスーパー各店が対応に追われている。総額表示はレジシステムの変更など負担が大きい上に、「消費者に割高感や値上げの誤解を与える」との懸念が広がっている。このため、表示方法や販売戦略見直しも、競合店の動向をうかがいながら手探り状態で進んでいる。

 消費税の総額表示は、昨年の消費税法改正を受け4月1日から義務付けられる。現在主流の外税方式は本体価格と税込みの支払額が異なるため、「消費者が支払額を一目で分かるようにする」(財務省)のが狙いだ。
 表示方法は幾つかあるが、最大の変更点は消費税込みの総額を必ず表示しなければならない点だ。従来の認税額を記さない本体価格表示や、総額表示が小さく目立たないケースは認められない。

 スーパーでは、ヨークベニマル(福島県郡山市)、みやぎ生協(仙台市)、東北西友(同)などが総額のみの表示を採用予定。「単純で分かりやすい」として、イオン、ダイエーの大手もこの方式を検討している。
 しかし、競合店との価格競争が激しいスーパーでは、販売戦略の見直しを迫られるケースがある。例えば、「98円」「99円」など、おなじみの特売価格は「102円」「103円」と表示しなければならなくなる。

 多くは「既に定着している」として、従来の特売価格を消費税税込みの総額として継続する方向。その場合は「内容量を減らすか、実質値下げに踏み切らざるを得ない」(ヨークベニマル)のが実情だ。
 ヤマザワ(山形市)は「値上げの誤解を避けるため」、本体価格を先に表記する表示を採用。サンマリ(仙台市)は「競合店の対応や消費者の反応を見ながら、最も効果的な方法をとる」と慎重に見極める考えだ。

 各店とも3月下旬から順次新しい表示に替える方針。レジシステムの変更費用は、「1億2000万円」(ヨークベニマル)、「5000万円」(みやぎ生協)と多額で、値札や棚札を変える人件費と合わせると出費は大きい。
 今回の表示変更について、ある流通関係者は「(将来予想される)消費税率アップの痛税感を、うやむやにする意図が見え見え。外税方式が定着している中、あえて表示方法を変更することで、消費者心理が冷え込むのではないかと心配だ」と話している。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040213-00000005-khk-toh