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2004年02月12日(木) 03時05分

「アイスター」を営業停止処分へ 宿泊拒否問題で熊本県朝日新聞

 熊本県南小国町のホテルがハンセン病歴を理由に宿泊拒否をした問題で、熊本県はホテルを経営する化粧品訪問販売会社「アイスター」(本社・東京)に、旅館業法に基づいてホテルに5日前後の営業停止処分を出す方針を固め、最終調整をしている。県は「宿泊拒否行為に正当な理由はなかった」と判断した。県によると、宿泊拒否が営業停止処分につながったケースは全国的に例がないという。

 旅館業法は、明らかな伝染性疾患の患者らを除き、ホテルや旅館が宿泊を拒否することを禁じている。だが、アイスター社が経営するアイレディース宮殿黒川温泉ホテルは昨年11月、県から予約客が国立療養所菊池恵楓園(けいふうえん)(同県合志町)の入所者らだと知らされた後に宿泊を断ったとされる。

 県はこれまで、同社の江口忠雄社長から事情を聴き、弁護士や厚労省とも協議してきた。その結果、「ハンセン病が感染しないことを認知した上で宿泊を拒否した」と判断。「違反は明らか。『県に責任がある』とも繰り返しており、再発のおそれがある」とみて、5日前後の営業停止処分が妥当と結論づけた。

 県は行政手続法に基づき、近く同社に処分を事前通知したうえで弁明書の提出を求める。ただ、県幹部によると「弁明書の内容によっては、処分内容が変わる可能性もある」という。

 処分方針が固まるまで約3カ月かかった理由について、県は(1)過去に例のない行政処分となるため、慎重になった(2)当初は「宿泊拒否は当然」という姿勢だったアイスター社が「間違いだった」と態度を変えたことから、真意がどこにあるのかを見極めようとした——と説明している。

 この問題では、県と法務省から告発を受けた熊本地検も、旅館業法違反容疑で捜査している。

(02/12 03:05)

http://www.asahi.com/national/update/0212/006.html