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支払う必要のない出会い系サイトの利用料金を請求するメールを携帯電話に送りつけ、現金を詐取したとして、大阪府警生活経済課と平野署は10日、大阪市内に拠点を置く男女数人のグループについて、詐欺容疑で取り調べを始めた。
女1人について同容疑で逮捕状を取った。府警はグループが大阪、兵庫のほか、北海道、東京、福岡、沖縄など全国二百数十人から計400万円をだまし取ったとみて追及する。
こうした詐欺メールは昨春から急増。指定口座に振り込まないと自宅や勤務先に取り立てに行くなどと脅す手口が目立ち、国民生活センターが「身に覚えのない請求は無視して」と、注意を呼びかけていた。
調べでは、グループは大阪市内の事務所を拠点に、出会い系サイトの有料サービスの利用経験者らに「料金の未払い分がある」とウソのメールを送付。請求額は1万5000円程度で、被害者は以前利用した時のものと思い込み、振り込んでいた。
問題の口座には昨秋、全国から約400万円が振り込まれていた。グループが管理する口座はほかにもあり、府警は複数の口座を使って犯行を重ねていた可能性が高いとみている。
大阪府消費生活センターによると、出会い系サイトやアダルト番組の料金の架空請求は2年ほど前から封書やはがきによるものが増え始め、昨春から携帯メールを悪用したケースが急増。相談件数は昨年度の107件に対し、今年度は昨年末までに653件で、うち300人以上が請求通りに支払った、という。
メールには「住所は確認できている」「次回は直接の回収手段を取る」などと脅迫めいた文言が書かれており、大阪の20歳代の会社員の場合、指定口座に携帯電話の番号を付記して振り込むと、「回収手数料70万円を払え。払わないと自宅に行くぞ」と電話で直接脅された。子供が使ったと思い込んで親が支払うケースもあるという。
国民生活センターによると、詐欺メールの送り手はアダルト番組などの利用者のアドレス名簿を悪用するほか、出会い系サイトの掲示板に書き込みをしてアドレスを集めているといい、府警は、大阪のグループのほかにも、全国に複数のグループ・個人が存在している可能性が高いとみている。