2004年02月10日(火) 11時55分
<BSE>米農務省が疫学調査打ち切り 日本との認識の差大(毎日新聞)
【ワシントン和田浩明】米農務省は9日、昨年12月下旬に米国で発見されたBSE(牛海綿状脳症)の感染経路などを調べる疫学調査を完了したと発表した。しかし、問題の牛と同じ飼料を食べたと見られ、感染の可能性を否定できない「ハイリスク」牛25頭のうち、11頭の行方は不明のまま。同省は感染拡大について「危険はほとんどない」と主張したが、米国産牛肉の輸入解禁の条件として食用牛の全頭調査を求める日本政府との認識の差は大きい。
疫学調査については、同省が設置した国際専門家委員会が4日にまとめた勧告で「継続しても効果が期待できず、他のBSE対策に資源をまわすべきだ」と指摘していた。
同省のデヘイブン主任獣医官は9日の会見で「疫学調査は今日で完了した」と明言。新たにハイリスク牛を発見できる可能性は「現時点では非常に少ない」と述べた。
問題の25頭は、感染牛と同じ01年9月、カナダのアルバータ州から米国に輸入された81頭の一部。米農務省はカナダの食品衛生当局などと協力し、感染経路調査を実施していた。この過程で255頭の牛を検査したが、結果はいずれも陰性だったという。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040210-00001048-mai-int