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東京医科大学病院（東京都新宿区）で１月３１日、肝臓がんの疑いで入院中の６０歳代の女性患者が、心臓に通じる太い静脈（中心静脈）に入れる点滴用カテーテルの挿入ミスから、一時、心停止に陥ったことが明らかになった。同病院は２日、厚生労働省と東京都に対し、医療事故として報告した。内科医が静脈のすぐそばにある動脈を傷つけたとみられるという。患者は集中治療室で治療が続いている。
同病院によると、３１日午前９時４５分ごろ、内科医が輸液や投薬のためのカテーテルを、患者の右鎖骨下の静脈に挿入しようとしたところ、動脈血と思われる血液が逆流した。医師は直ちに止血したが、患者は窒息状態となり、一時心臓が停止。救急医らが心臓マッサージや気管切開をしたところ、まもなく心拍と呼吸を再開した。
病院は「患者や家族の皆様におわび申し上げます」とし、第三者を交えた事故調査委員会で原因や対策を検討する。医師はカテーテル挿入に習熟し、院内でも指導的立場にあるという。(02/02 23:21)