2004年01月31日(土) 07時01分
佐賀銀「風評被害で預金流出450—500億円」(日経新聞)
佐賀銀行は30日、根拠のない電子メールが引き金になって起きた昨年12月25日の風評被害による預金流出額が450億—500億円程度に達したとの試算を発表した。ほとんどが個人預金で、半分程度は定期預金の解約だったもよう。1月以降、少しずつ戻り始めているという。
この事件では経営不安をあおるデマのメールが流され、顧客の預金引き出しが相次いだ。福岡財務支局が事実関係を強く否定したこともあって店頭などの騒ぎはすぐに収まった。同行によると、昨年12月末の預金残高は1兆6484億円で前年同期比4.2%(727億円)の減少。このうち地方自治体の基金取り崩しに伴う公金預金の減少分を除き、例年の同時期や直近の預金動向などを踏まえて影響額を算出した。記者会見した松尾靖彦頭取は「このような事態が発生するとは全く予想できなかったが、当日、迅速な対応ができなかったことは反省点」と述べた。今回の騒動を受け、すでに危機管理マニュアルの一部を見直し、行内の連絡体制などを改めたことも明らかにした。(07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20040131AT1F3001630012004.html