2004年01月30日(金) 21時16分

たばこ広告規制強化へ、交通機関や屋外看板は全面禁止（読売新聞）

　財務省は３０日開かれた財政制度等審議会（財務相の諮問機関）のたばこ事業等分科会に、たばこの広告規制を大幅に強化する指針改正案を示した。電車やバスなどの公共交通機関や、屋外看板など、公共性の高い場所でのたばこ広告を全面禁止したほか、スポーツなどの会場の広告もほとんどなくなる。財務省は２月末にも指針を告示して、１０月から順次実施する。指針に違反した場合は財務省が改善を勧告し、従わない場合は氏名などを公表する。

　指針は、昨年５月の世界保健機関の総会で採択された「たばこ規制枠組み条約」で、たばこ広告の禁止が盛り込まれたことを受け、１５年ぶりに改正される。未成年者が目にする可能性があるたばこの広告・宣伝は原則すべてやめて、新たに電車、バスのほか、フォーミュラワン（Ｆ１）レースなど、未成年者が観戦したりテレビ放映されるイベントの会場内の広告もなくなる。屋外のたばこ広告は、競輪場など成人しか来ない場所に限定され「たばこ後進国」と言われた日本の規制は「米国並みに強化される」（財務省）という。

　今回の規制強化で、たばこの新商品の販売促進は難しくなり、消費者のたばこ離れに拍車がかかると見られる。規制強化でイベントのスポンサー探しが難しくなるなどの経済的な影響も予想される。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040130-00000414-yom-bus_all