2004年01月29日(木) 12時47分
米原、近江のコメからカドミウム 出荷止め、自主検査(京都新聞)
近畿農政局滋賀農政事務所などは29日、滋賀県の米原、近江両町で昨年秋に収穫されたコメから、農林水産省が食用に不向きとしている0・4ppm以上のカドミウムが検出されたと発表した。両町のコメの大半の出荷は自粛されているが、食品衛生法の基準の1・0ppmを下回っており、食べても健康への問題はないという。
農水省が全国の2003年産米を対象に、昨年9月から10月にカドミウムの調査を行った。県内では18市町村の140地点で調査し、米原町の18地点のうち7地点から、近江町の5地点のうち2地点からそれぞれ0・41−0・79ppmを検出した。計9地点は、両町の一定の地域に分布しているという。米原町では、旧食糧庁の1998年の調査でも一地点から0・4ppm以上が検出されていた。
調査結果を受け、滋賀農政事務所や県、県農協中央会、両町などは対策会議を設置。農協に集められた両町の昨年産のコメ1600トンのうち、すでに小売店などに卸されていた100トンを除く1500トンの出荷を止め、自主検査を進めている。この検査でも、新たに0・4ppm以上のコメが一地点で見つかっている。100トンのコメは、カドミウムの検出された9地点のある地域以外で収穫されたという。
県や両町、農協は、両町全域で土壌調査などを進め、原因を調べることにしている。
JAレーク伊吹の音居粂治代表理事専務(74)の話予想外の事態で弱っている。原因もわからない。カドミウム濃度は土壌の酸度や水量でも高まるので、今回の調査結果と栽培方法の改善策について、近江町、米原町の全42集落で説明会を開きたい。 (京都新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040129-00000040-kyt-l25