2004年01月29日(木) 11時04分
<ヤミ金融>被害者数3倍、金額2倍に 昨年まとめ(毎日新聞)
警察庁は29日、昨年1年間の生活経済事犯の取り締まり状況を発表した。ヤミ金融事件では、被害者数が前年比約3倍の32万1841人、被害総額は約2倍の約322億3600万円と大幅に増加し、統計を開始した96年以降最悪となった。検挙者数は約3倍の1246人で、こちらも統計を始めた90年以降最多となった。
昨年9月には「ヤミ金融対策法」と言われる貸金業規制法と出資法の一部改正のうち、罰則の新設や強化などの部分が施行された。新法施行後の警察への相談件数を見ると、例えば警視庁では昨年4月に最多の387件だった相談数が、12月にはその3割の116件に激減。他地域も同様の傾向で「新法効果で被害が沈静する兆しがあるのでは」(警察庁)という。
暴力団が関与した事件は175事件で全体の3割を占め、その割合は前年と比べて微増した。
また、廃棄物事件で、2695事件(前年比9%増)、4227人(前年比5%増)を検挙し、いずれも90年の統計開始後最多となった。軽油引取税の脱税を目的とした軽油の密造が横行し、製造の過程で生まれる危険物である硫酸ピッチとスラッジの不法投棄などが増加。21事件、118人を検挙した。【窪田弘由記】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040129-00001015-mai-soci