悪のニュース記事

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2004年01月29日(木) 14時56分

1月29日付・よみうり寸評読売新聞

 アジアに広がる鳥インフルエンザの脅威は感染拡大の阻止が何よりも第一の課題だが、同時にわれら一人ひとりの「食」のあり方についても考えさせる◆〈身土不二(しんどふじ)〉とは、身体と土(風土、環境)は一つのもので、分けることはできないということだ。生まれ育った土地の三里四方でとれるものを食べていればよいなどという話にも通じるだろう◆この言葉、季刊誌「環」の最新号(藤原書店)で知った。特集の〈「食」とは何か〉はタイムリーな企画だ。「三里四方」は昔の話にしても、今の日本の食料自給率は極めて低い◆各品目を総合した全体の自給率は一九六〇年度は79%だったが、年々下がって二〇〇二年度は40%の低水準。二〇一〇年度に45%に戻すのが政府の目標という◆食料の六割を海外に依存している。「牛丼の次は鳥。うんざりだ。食べるものがなくなる」と会社員。「夕食の献立に困る」と主婦。極度な対外依存はもろい。調達先の多様化も検討しなければならない◆そんな現実を米国産牛肉やタイ、中国産鶏肉の輸入停止で改めて教えられた。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040129ig05.htm