2004年01月29日(木) 17時53分
出会い系サイト、家賃… ニセ請求書手口巧妙化(西日本新聞)
昨秋から架空の請求書が突然届く事例が九州各地で相次いでいる。出会い系サイトの利用料の偽請求書が「親展」で届いたり、マンション所有者の交代を装って、家賃の振込口座の変更を伝える文書が郵便受けに投げ込まれたりするなど手口も巧妙化。各地の消費生活センターへの相談も急増しており、各県警も注意を呼び掛けている。
福岡市内では昨年十一月以降、アダルトサイトや出会い系サイトの運営を名乗る会社から、二十数万円分の利用料などの支払いを求める文書が大量に郵送され、福岡県警に百件を超える相談が寄せられた。
請求書には、手数料や月会費、延滞損害金などの内訳のほか、「誠意ある返済案の相談や連絡がない場合は、訴訟や強制回収など法的手続きをとる」と記されていた。封筒には、ワープロで住所とあて名が記され、「重要」や「親展」と押印。切手には東京都内の消印があったという。
文面に銀行口座だけを記載する従来の手口と違い、連絡先の携帯電話を載せ、連絡してきた着信記録を利用して電話攻勢で強要する手口が目立つという。
昨年末に、福岡市内の七十代の女性二人が息子や孫あての架空請求書を見て、指定の銀行口座に数万円を振り込んだ。また県内の二十代男性は、着信履歴を利用されて「自宅に行くぞ。職場に知らせるぞ」と再三電話で有料サイトの利用料を催促され三回にわたり三百万円を支払ったという。
熊本県でも今年に入り、同様の請求書が大量に出回っており、なかには、実在しない弁護士や弁護士事務所の名前で債権回収の文書を送りつけるケースも。長崎県消費生活センターには、昨年末から有料サイトの架空請求書を受け取った人からの相談が数百件寄せられているという。(西日本新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040129-00000030-nnp-kyu