2004年01月29日(木) 07時00分
入院患者の過半数が謝礼、全国では3000億円超か(日経新聞)
患者や家族が医師らに手渡す謝礼総額は全国で年間約3300億円に上るとみられることが28日、東京医科歯科大学の川渕孝一教授(医療経済学)らの推計で分かった。推計は特定非営利活動法人(NPO法人)の実態調査と国の統計を基に実施。病院でやりとりされる性格があいまいなカネが年間の国民医療費31兆円の1%相当にも膨れあがっている実態が初めて裏付けられた。
実態調査を実施したのはNPO法人「ささえあい医療人権センターCOML」(大阪市)。昨年10月から11月にかけて会員を対象に実施、159人から有効回答を得た。
調査によると、入院経験があると答えた127人のうち65人(51.2%)が謝礼を渡したと回答。このほか9人が家族や親類らが入院した際に謝礼を渡したと答えた。
これら74人が渡した謝礼額の平均は約4万4680円。「3万円」が最多で、「10万円」といった高額組も1割を超えた。謝礼を渡した対象(複数回答)は、主治医が8割を超え、圧倒的に多かった。(07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20040129AT1G2801L28012004.html